2014-01-01から1年間の記事一覧
時間は貨物列車のようだと思う。 それぞれのコンテナがつながり一両の列車を構成している。列車の最後尾は過去で、先頭は未来。過去から未来の時間が一続きとなって前に進んでいる。 次のコンテナから次のコンテナへ。経験するということは区切られた時空間…
自分を知る。我が子を知る。 それはこの世界で最も難しい知のひとつだろう。 自分や我が子に合わないものは合わない。アレルギー食品を食べられないように、努力で超えられるものではない。 その至ってシンプルな結論を、人は時に無視する。 それは人が自然…
人は一生のうちにどれだけの人と向き合うのだろうか。 出会い関わる人間は数知れずとも、真正面から向き合った人間は多くはないだろう。5人の顔が咄嗟に浮かんだ人は、意識して人と向き合ってきたと断言しても構わない。 広く浅くつながることができる時代。…
「画竜点睛を欠く」という諺がある。 かつて中国に張という絵の名人がいた。彼が安楽寺の壁に竜の絵を描いて、最後に瞳を描き入れたところ昇天したという。「睛」は瞳を意味している。瞳を描くことで竜に魂が宿った。 「魂」とは何か。この答えは各人の世界…
頭からつま先まで、自分ひとりがすっぽり入れる巨大な風船があるとしよう。誰もがその中に入っている。それを「自分の世界」と呼ぶ。 人の数だけ世界はある。この地球上には70億の人がいる。だから70億の「多くの世界」がある。一方、この地球上に存在する全…
一次関数の傾きは、二点を直線でつないで求める。 傾きと切片が分かれば、一次関数の式は出る。 人の歩みは一次関数そのものだ。 一年前の自分の座標と、現在の自分の座標の二点を直線で結んでみる。 それが自分の「傾き」だ。 自分の力ではどうしようもない…
コミュニケーションを自ら遮断する。 その選択に迫られる時がある。不誠実な人間と対峙した時だ。 不誠実な人間に出くわすと、「誠実であること」を怖れてしまう。相手に向けた誠実さを逆手に取られ、利用されるリスクにさらされる。そうすると、コミュニケ…