【質問】
子どもと距離を縮める効果的な言葉を教えてください。
【回答】
はい、それは「ありがとう」です。
しかし、この言葉は本心から発せられないと逆効果になるので気をつけてください。形だけの「ありがとう」は子どもの心を遠ざけます。
書籍やネットには子育てのマニュアルがあふれています。真似てみても思ったような効果は得られないという保護者の声は珍しくありません。
理由は明白。形から入ったままにしているからです。
気持ちが整わなくても、まず「ありがとう」を口にする。声帯を震わせて、「ありがとう」の口の形を作る。そうやって身体に覚え込ませ、習慣に変えます。
そうすると、気持ちが「ありがとう」に追いつきます。笑顔やヨガと同じ理屈ですね。楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい。
このように形から入ること自体は問題ありません。むしろ、最も大切な方法のひとつです。
しかし、形だけで心が追いつかないままだと、心ない言葉の習慣が定着してしまいます。
何を言われたかは忘れても、何を感じたかは覚えているのが人です。相手の動作や表情や声色によって醸し出された雰囲気。そこから受けた感情を子どもは忘れません。
効率的な方法ばかり追い求めていると、かえって心を遠ざけます。心ない笑顔と同じように、心ない「ありがとう」は人の心を閉ざししてしまうのです。
「ありがとう。助かったよ」
そんな言葉が自然と口をつくようになるといいですね。
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