To the mentors of the future

全世代の「教育力」を高める教育コーチのブログ

共感と鼓舞

 

Altiseekは企業研修やグループコーチングを除き、「対人」の事業は1 on 1の形態で行います。


その形態はティーチング・コーチング・コンサルティングの三つに分けられます。いずれも「相手も他人も知らない相手を見つける」という「ジョハリの窓」の「未知の窓」を開くことから始めます。


子どもの授業はティーチングを軸に、子どもの性格や資質に応じてコーチングの割合を加減します。並行して、保護者にはコンサルティングを行います。保護者は子どもの成長に最も影響を与える環境のひとつだからです。


一方で、経営者や管理職というリーダー的立場の人々には状況に応じてコンサルティングを軸に、それぞれが抱える問題の大きさや質、そして個人的資質に応じてコーチングの比率を調整します。


企業からの依頼により、名目上はカウンセリングも行いますが、実質的にはコンサルティングに含めます。


形式やアプローチは違えど、三つとも「共感と鼓舞」を前提としています。とはいえ、意図的な「共感と鼓舞」は信頼を損なう恐れがあります。


「信頼」は「共感と鼓舞」の前提となる原子核のような感情であり、それ以上分割できない人格の礎です。身体感覚として自発的に湧き上がる「共感と鼓舞」が、相手の心を響かせることができます。


相手に演技を感じさせるような「共感と鼓舞」は、それを支える信頼を根本的に揺るがしてしまいます。マニュアルに則った作為的な「共感と鼓舞」は「浅はかな人間性」というシグナルを周囲に発することがあります。


大人は経験値から合理的に、子どもは生来の防御本能から機敏に、それを察知します。


「共感力」は生来的な資質に強い影響を受けているように思います。高い共感力は鋭敏な感受性の一種であるため、職業や場合によっては特殊能力のように見える状況も存在します。


共感を装うことは不自然ですが、共感したいと願うのは自然です。自然な共感はその願いから始まります。


(続く)