早くも2023年も四分の一が終わり、四月の新年度を迎えました。進級・進学・異動・転職・新社会人。新しい環境での生活が待っています。
QOLという指標があります。「Quality Of Life」の頭文字を取ったもので、「生活の質」と訳されます。lifeは「生命」や「人生」を意味するので、大きくは「生命の質」や「人生の質」とも呼ぶことができます。
「人生の質」とは「機嫌が良い状態」のことです。どんなに健康で経済的に恵まれていても、苛立つ時間が占める割合が多ければ多いほどQOLは低下します。逆に、いつも機嫌が良ければQOLがとても高い人生だといえるでしょう。
QOLを低下させるのは不安と不満です。どちらもその人が内面で作り出したものです。不安と不満は「怯え」と「怒り」を生み出します。自分の行動や決断の理由を自分自身に問いかけてみてください。
「なぜ、自分はこんな決断をしたのだろう」
何かに怯えているから。何かに怒っているから。その理由が「突き当たりの感情」にあるとしたら、自分の認識を変える必要があるかもしれません。同じ環境であっても、不安と不満なく機嫌よく暮らせる人もいれば、不安に苛まれ、不満を抱えて不機嫌に過ごす人もいます。
自分を信じるのも自分自身。自分を不安と不満に陥れるのも自分自身。どうしても合わない環境を除けば、自分の認識を変えることで心に余裕が生まれ、QOLは向上します。
不安と不安から抜け出す方法がわからない。自分に自信が持てない。そういう人も多いかもしれません。どうせ自分なんてと投げやりになってしまう原因は、自己肯定感の低さにあります。
何かひとつ、継続してやり切ってみてはどうでしょう。小さな目標で構いません。環境が変わった今、自分を変える絶好の機会であると考え、小さな目標を継続してやり遂げる。小さな成功体験を積み重ね、「自分を信じられる」という認識を自分自身に与える。そうすることによって、自己肯定感は高まります。
投げやり・意固地・卑屈。この三つに逃げ込まない。そしてもうひとつ。自己肯定感を高めるには周囲にいるリーダーやメンターの助けも必要です。本当のリーダーとは周囲に自信を与える人格を持った人のことです。
新しい環境では積極的に人と関わり、自分に合ったリーダーやメンターを探し、自己肯定感を少しずつ高める努力をしてみましょう。それが不安と不満から逃れる最も確かな方法だからです。
(了)