To the mentors of the future

全世代の「教育力」を高める教育コーチのブログ

自尊心を高める子育て

 

失敗を恐れるのは、失敗が悪いことだと思っているからです。成功こそが善であり、失敗は悪。大半の人は、そのようなマインドセットが生まれる環境のもとで育ってきました。

 

 

しかし、できるだけ失敗しないように心がけても、人生に失敗は織り込み済みのため、失敗から逃れることはできません。その反省を踏まえ、我が子には失敗させないように入念な計画を立てて子育てに臨みます。

 

 

失敗は悪という日常的な日常的な刷り込み。失敗すると叱責されるため、子どもは次第に萎縮します。自分の価値を疑い、自尊心は削られていきます。

 

 

その結果、その親がそうであったように、失敗で避けようとした一時的な自尊心の損失よりも、生きていく上で不可欠な恒久的な自尊心が育たなくなります。

 

 

子育てで大事なことは、子どもにちゃんと失敗させること。そう伝えても、即座に真意を理解できる相手は圧倒的に少数でした。いかに失敗が忌み嫌われているのかを実感しながら、低い自尊心が再生産される境遇から抜け出す方法は限られているとも思いました。

 

 

自尊心を高めるには、挑戦という経験が必要です。しかし、実行に移す人は少数派。自尊心の低さゆえ、失敗に過度に怯えます。成功するビジョンが見えないため、現状維持を選択します。

 

 

卵が先か鶏が先か。自尊心を高めるためには自尊心が必要であるという矛盾の円環に陥ります。その円環は「強くなりたい」という渇望を刺激するよって切断されます。

 

 

自尊心が低い人は、見たいものだけを見て、知りたいことだけを知ります。見たくないことに目をつぶり、知りたくないことに耳をふさぐ。それが習慣になれば、新しいことに対する耐性が失われ、挑戦から遠ざかり、失敗から学ぶ機会を得ることができなくなります。

 

 

強さの多くは、失敗に由来します。自尊心が低い人は失敗からマイナスばかりをつまみ取り、世間の浅薄な評価が自分の価値だと認識します。虚栄心によって損なわれた自分の価値を埋めようと躍起になり、他人を褒めることに得体の知れない抵抗を覚えます。

 

 

一方、自尊心が高い人は失敗からプラスを一気にすくい取り、自分の価値を確信します。その結果、新しいことに挑戦し、見たくないことを見て、知りたくないことを知り、生きることへの耐性を身につけます。

 

 

見たくないことを見て、知りたくないことを知る。生きるとは、見たくないことを見て、知りたくないことを知るプロセスとも言えます。

 

 

本当の意味で学びを深めれば深めるほど、知れば知るほど、浅はかな虚栄心を満たすために時間と労力を注ぎ、周囲を巻き込んでいるのかがわかるようになります。他人の価値に沿って生きるため、自分の人生を生きていません。

 

 

強さとはその円環から抜け出すこと。強くなるためには知りたいないことを知り、見たくないことを見て、自尊心の高い自分になる。自尊心の高い人には、同じように自尊心の高い人が集まり、知見ある人から真の評価を得ることができます。

 

 

(了)