To the mentors of the future

全世代の「教育力」を高める教育コーチのブログ

キャパロック解除

 

自分にとって何が「本当のキャパオーバー」で、何が「思い込みのキャパオーバー」かであるかを正確に識別することはとても大切です。

 

 

本当にキャパオーバーの状態に陥っているにもかかわらず、「自分はやれる」と錯覚して突き進んだ場合、心身に皺寄せが来ます。

 

 

一方で、「自分はもうキャパオーバーだ」と思い込み、空想の限界の壁を作り上げてしまうことによって、人間的成長の機会を失います。

 

 

人間的成長とは「強くなる」ということです。「強さを手にいれること」と言い換えることもできます。「強くなる」ことは義務ではないので、必ずしも強くなるように努力することはありません。

 

 

しかし、年齢を重ねるにつれ、太鼓の達人のステージが進むように、よりハードな状況が訪れることが予定されています。その際に、慌てず苦痛にまみれずステージをクリアしたいと願うのであれば「強くなる」必要があります。

 

 

ただ、我慢強さは、ここでいう「強さ」には含まれません。じっと耐え忍んでいるでは、次々と降り注ぐ課題を片付けてステージをクリアすることはできないからです。

 

 

強くなるためには、まず「自分はもうキャパオーバーだ」という思考のロック解除を行います。自分のキャパは限界だから、嫌なことと向き合わずに目を逸らすという長きに渡ってロックされた思考を解除します。

 

 

同じようなキャパの人間同士が集まって現状を追認してばかりいると、自己肯定感が低くなったり、周囲や時代や運が悪いという他責思考に陥ります。

 

 

乱高下する感情。目覚めている時間の大半が不安と不満に占領され、怒りと苛立ちを抑えることができません。都合のよい現実を縫い合わせて一枚の大きな布を作り、目を逸らしたい不都合な事実を覆い隠すことで一日が終わります。

 


時間をかけて順調に強くなる人は、キャパの拡げ方に長けています。何も失わずにキャパを拡げようとすれば、自分自身を失うことをわかっています。

 

 

自分よりも上のステージにいる人間や書籍や動画に積極的に触れ、新しい学びを得るのに余念がありません。彼らは「何かを得るためには自分自身と向き合う」というキャパロックの解除方法を知っています。

 

 

(了)