To the mentors of the future

全世代の「教育力」を高める教育コーチのブログ

続・夫婦の意見が合わないとき

 

前回は「どのようにして夫婦の意見を合わせたらよいか」という問いで締めくくりました。

 

 

この問いに対する答えは「どちらか一方の意見を採用するという習慣を廃止する」です。思い返してみてください。何かを決断する際、夫婦のどちらの意見を「家庭の決定」として採用していないでしょうか。

 

 

二人の意見が異なった場合、大抵の家庭では話し合いをすると思います。相手の意見を聞かず、一方が強引に自分の価値観を押し付けて意見を押し通すとしたら、それはモラルハラスメントです。

 

 

しかし、話し合いが常に「どちらか一方の意見を採用する」という暗黙の了解となっているとしたら、互いの意見が合っているとは言えません。そのような場合、話し合いという穏当な形が取られているものの、「どちらかが意見を押し通す」という点においてはモラハラと同じなのです。

 

 

話し合いとはお互いが自分の意見や考えという素材を持ち寄り、共同して料理を作ることと似ています。一種の創作です。

 

 

50:50の立場で意見を持ち寄って建設的な意見を創造する行為。テーマや緊急度によっては、結果的に100:0でどちらかの意見を丸まる採用することもあるかもしれません。

 

 

しかし、それはあくまで例外であり、夫婦という「個人の意見」を家庭という「組織の意見」に創り上げることが意識せず習慣的に行われるようになってはじめて、夫婦の意見は合うようになります。

 

 

それは相手に対する敬意を示すこととなり、自己肯定感を高めることにも繋がります。

 

 

(了)