To the mentors of the future

全世代の「教育力」を高める教育コーチのブログ

目標設定力


目標がある場合とない場合の結果は歴然としています。ゴールを定めず漫然と進むだけではゴールに辿りつくことはできません。

 

ゴールを定め、そこに向かって進むプロセス。その中で創意工夫や粘り強さが生まれ、考える力が鍛えられていきます。成長する人間に共通しているのはゴールの有無です。

 

 

しかし、ゴールは近すぎても遠すぎてもうまくいきません。1mのバーを超えられる走り高跳びの選手が、50cmや2mのバーで練習しても実力は身につかないのと一緒です。

 

 

1m5cmという適切なバーの設定を自分でできるかどうかという自己認識力。これは自分自身の実力を正確に把握する力のことであり、目標設定が上手な人にはこの力があります。

 

 

成長は「強くなること」の言い換えです。強くなるためには、適切な「目標設定力」が不可欠であり、そのためにはロジカルに物事を考える力が求められます。

 

 

これは勉強の際に経験する人も多いかもしれません。たとえば、次のようなロジカルな考え方でゴールを設定することもできるでしょう。

 

 

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志望大学の判定が伸びないのは英語の成績が伸びないからであり、その原因は長文を正確に速く読めないから。そのためにはもう少し語彙力を増やす必要がある。短期記憶は定着しにくいから、1日20語の重要単語を5日で100語覚える。

 

 

自分の忘却曲線が急激に低下するのは5日以降だから、土曜日で全部復習して記憶を上げる。そうすれば、2ヶ月半で1000語を網羅できる。並行して毎日長文を速読すれば、英語の成績を上げるというゴールに辿り着くことができるはずだ。

 

 

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目標設定力は「強さ」です。しかし、感情には気をつけてください。目標設定力が高いあまり、自分の感情を置き去りにしてしまうことも珍しくないからです。

 

 

感情が望まないゴールは自分自身を苦しめるだけ。どれほどロジカルな目標設定であっても、「本当の自分が望んでいるゴール」でなければうまくいきません。

 

 

(了)